前回、説明した「力量評価表」によって、各人の現状と到達目標に「差のある項目」を明確にしたら、それを埋めるための「計画書」を作成します。
具体的には、「年間計画書」を作成する場合がほとんどです。
そして、計画書にしたがって、教育・訓練を実施しますが、実施できなかった場合には、(手書きでよいので)、その理由を記入し、計画を修正します。
教育・訓練を実施したら、教育を実施した者、対象者の氏名、実施内容などを「教育・訓練 実施報告書」に記録し、使用した資料を添付して保存します。
実施後、一定期間が経過したら、口頭質問、筆記試験、レポート提出などを行って、「効果確認」を行い、必要に応じて再教育を行います。
力量の向上を確認したら、力量評価表を更新します。
年間を通じて、各人の差が埋まるよう、教育・訓練を進めていきますが、当然、達成できないケースも生じると思います。
その場合は、その原因を考えた上で、次年度の計画に反映させればよいと思います。
このような流れで行えば、教育・訓練におけるPDCAサイクルが回り出し、効果的な運用が可能になります。
なお、人の出入りが少ない家族経営農場では、ある程度、運用すると、全項目が現状と到達目標に「差がない」状態になり、停滞する場合があります。
そのため、内部検証などを活用して、年に1回くらいは力量を見直すことが推奨されます。