農場HACCP支援

農場HACCPについて

 当クリニックでは、農場HACCP認証の取得と運用を支援しています。

農場HACCP認証基準は平成21年(2009年)に、農林水産省より公表されました。

本認証基準はISO22000:2005食品安全マネジメントシステム(HACCPを包括する国際規格)をベースとしており、食品(畜産物)の安全を保証する“HACCP”と、人・組織を調整・管理する“マネジメントシステム”が融合したものになっています。その概念を図式化すると、以下のようになります。

農場HACCP認証基準の概要(原図)

 上図を見てもわかるとおり、一般的衛生管理プログラムを土台としたHACCPシステム(中心の三角形)を骨格として、その周囲にマネジメントシステムの要素が配置され、全体として、PDCAサイクル(Plan→Do→Check→Act:継続的改善)がまわるようになっています。これにより、策定したHACCPおよびマネジメントシステムが逐次、改善され、その農場に合った形に進化していきます。

農場HACCP運用のコツ

 農場HACCP認証のポイントは、上記のとおり、PDCAサイクル(継続的改善)にあります。つまり、「認証を取得したら終わり・・・」では、ありません。構築段階はもとより、取得後もたゆまず運用し、農場自らが改善を図る体質を定着させることこそ、最も重要です。

われわれコンサルタントは、その回転を後押しすることが役割であり、農場HACCPの主役は農場で働く一人一人です。その一人に光をあて、自らの業務に責任と誇りを持てるよう、最大限に支援します。そして、責任を自覚した人々が連携すれば、畜産物の安全性や生産性は自然に確保されるというのが、私の持論です。

農場HACCP=経営支援ツール

 しかし、責任感を育むことは容易ではありません。私自身、実体験として、そのことを理解しています。そのため、HACCPミーティングでは、コーチング手法を駆使して従事者の皆さんから意見を引き出したり、個別に対話したり、経営者と面談したりということもやってきました。それにより、経営者と従事者の意志疎通を図り、なおかつ従事者の方に経営参画意識を持ってもらうように努めました。

 つまり、農場HACCPとは食品衛生・家畜衛生だけではなく、組織学や人間学を包括する“経営支援ツール”と言えます。このことに気づいて、農場HACCPを使いこなしている農場が大きく伸びています。

 現在(2019年時点)、250以上の農場が農場HACCP認証を取得し、さらに増える傾向にあります。今後の経営向上を目指して、ぜひ、多くの農場に取り組んで頂きたいと考えています。農場HACCPに興味をお持ちの方は、ぜひともお気軽にご連絡ください。

赤松ファームクリニック

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