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ハザードとリスク

HACCPとは、”Hazard Analysis Critical Control Point(危害要因分析・必須管理点方式)”の頭文字をとった言葉です。

つまり、Hazard(危害要因)を分析することは、HACCP構築の重要な作業です。

ハザード(危害要因)とは、読んで字のごとし、「危害を起こしうる要因」のことで、一般的には「生物的・化学的・物理的」の3つに大別します。

生物的ハザードは微生物汚染、化学的ハザードは医薬品等の残留、物理的ハザードは注射針等の異物混入が該当します。

ハザードに似た言葉として「リスク」がありますが、どう違うのでしょうか?

リスクは「危害の発生確率およびその危害の程度の組み合わせ」と定義されています(ISO/IEC ガイド51)」。簡単に言うと「危険性」のことです。

ハザードは、とくに使用法や量を考えず、可能性だけを考えたものです。

一方、リスクとは、ハザードによってもたらされる危害(有害事象)の大きさや発生確率を考慮した「危険性」のことで、当然ながら使用法や量を考えるものです。

HACCPにおけるハザード分析では、まずハザードを列挙し、次にそのハザードによってもたらされる危害の大きさ(程度)や発生確率を評価します(ハザード評価)。

つまり、HACCPにおけるハザード評価は、リスク評価とほぼ同義といえます。

実際、JGAP家畜・畜産物2017では、管理点・適合基準 6.2において、生産工程における食品安全および家畜衛生上のリスク評価を行うよう求めていますが、内容的には農場HACCPのハザード評価と同一です。

農場HACCP認証基準には、「リスク」という言葉は出てきませんが、ハザードの定義を理解した上で、リスクとの関係性を知っておくことは、農場HACCPをより深く理解する助けになると思います。

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